
愛知県常滑市は、知多半島の中央付近にあり、伊勢湾に面する
人口約58,000人の市です。
日本には、中世から現在まで、やきもの生産が続く産地が6カ所ありますが、
常滑市もその一つで、常滑焼の産地としても、観光地としても有名です。
のり養殖や漁業等も盛んです。
市内には名古屋市熱田区の神宮前駅から常滑駅までを結ぶ名鉄常滑線と、
常滑駅から中部国際空港駅を結ぶ名鉄空港線が通っています。
常滑駅から名鉄名古屋駅までは名鉄特急で約33分と、
名古屋市内への通勤も可能です。
車では、知多横断道路が半田中央JCTで知多半島道路に接続します。
その先の名古屋南JCTから、伊勢湾岸自動車道、名古屋第二環状自動車道、
名古屋高速道路に接続するため、中距離・遠距離の移動にも便利です。
市内には中部国際空港もあり、国内外の空港とのアクセスも良好です。
市内にはイオンモール常滑や、コストコ中部空港倉庫店、
Air BicCamera 中部国際空港セントレア店などの大型商業施設もあります。
生活の利便性が高く、人口も増加傾向です。
常滑焼
常滑の窯業の始まりは、平安時代末期(12世紀初め頃)とされています。
周辺には、やきものづくりに適した土が広範囲に分布しています。
常滑の土は、低温でも焼き締まり、焼くと水を通しにくくなる特性があります。これを生かして、茶碗類や甕、壺、鉢などが作られるようになり、
伊勢湾から船で日本各地へと運ばれて全国に広まりました。
江戸時代後期には急須づくりが盛んになりました。
明治以降には下水道の整備や近代建築の建設が始まり、
常滑では土管やタイルなどが大量に生産されました。
戦後はトイレや内装タイル、園芸鉢や急須などの生産も盛んになりました。
やきもの散歩道
やきもの散歩道は、昭和初期ごろ最も栄えた窯業エリア一帯で、
煙突・窯・工場などが点在しています。
このエリアには現在でも多くの作家や職人が住み、
やきもの店や雑貨店、カフェ、ギャラリーなどが営業しています。
休日には、観光客で賑わいます。
やきもの散歩道を代表する風景の1つである土管坂は、
廻船問屋瀧田家から南に10mほどの所にあります。
明治期の土管と昭和初期の焼酎瓶が左右の壁面をびっしり覆い、
坂道には土管の焼成時に使用した「ケサワ」という廃材を敷き詰め、
滑らず歩きやすいように工夫されています。
INAX(伊奈製陶)
衛生陶器・住宅設備機器・建材ブランドのINAXの歴史は、
江戸の末期、常滑の陶工として生まれた伊奈初之烝と、
息子の伊奈長太郎(伊奈製陶の創立者。1926年に長三郎を襲名)から始まりました。
伊奈初之烝と伊奈長太郎の親子は、やきもの製造の技術を買われ、
フランク・ロイド・ライトが設計した帝国ホテル二代目本館(ライト館)
の建築陶器製造のためだけに設立された
帝国ホテル煉瓦製作所(1917-21年)の技術顧問に招かれました。
二人はその力量を発揮し、建築部材に求められる高い品質で、
限られた期間に大量生産することに成功。250万個のスダレ煉瓦、
150万個の穴抜け煉瓦、数万個のテラコッタを納品し、
帝国ホテル「ライト館」は近代日本を代表する名建築となりました。
(帝国ホテル「ライト館」は1967年に解体され、
その玄関部分は愛知県犬山市の博物館明治村で復元展示されています)
帝国ホテル煉瓦製作所は、建築陶器の納品完了直後に閉鎖され、
初之烝・長太郎親子は、ここで働いていた職人を、
当時経営していた匿名組合伊奈製陶所に雇い入れました。
従業員の数が増えた伊奈製陶所は1924年、発展的解消をし、
タイルメーカーとしての伊奈製陶株式会社が誕生しました。
伊奈製陶は、1945年に衛生陶器の製造を開始。
1985年4月、株式会社イナックス(INAX)に商号変更しました。
2001年10月、建材メーカー大手トステムとの経営統合により、
INAXトステム・ホールディングス傘下の事業会社になりました。
2011年4月、トステム、新日軽、東洋エクステリア、LIXIL、
サンウエーブ工業の開発・管理部門を統合して、株式会社LIXILが誕生。
現在、INAXはLIXILの製品ブランド名の一つとなっています。
INAXライブミュージアム
2006年に開業した、LIXILが運営する文化施設です。
INAX創業の地、常滑市で、やきもののやタイルの展示に触れたり、
ものづくりの一端を体験することで、発想から技術・製品まで、
ものづくりの心を伝える施設です。
「窯のある広場・資料館」「世界のタイル博物館」「トイレの文化館」
「建築陶器のはじまり館」「土・どろんこ館」「陶楽工房」「やきもの工房」
の7館によって構成されます。
登窯広場展示工房館
陶芸の醍醐味を存分に堪能できる施設です。
昭和50年代半ばまで使われていた両面焚倒焔式角窯
(りょうめんだきとうえんしきかくがま)が展示されています。
また、ギャラリースペースでの陶芸作品の展示・販売、
タイル・皿・茶碗など約20種類の素地から選べる絵付け体験など、
陶芸の醍醐味を存分に堪能できる施設です。
常滑りんくうビーチ
中部国際空港の空港島の手前の埋め立て地、
臨空都市空港対岸部に作られた約630mの白砂の人工海浜。
人工海浜としては東海地区最大級の大きさです。
防波堤に囲まれた内湾にあるため、波は非常に穏やかです。
離着陸する飛行機と夕日と海による、独特の景色が楽しめます。
黄色い「RINKU」のモニュメントもフォトスポットとして人気です。
夏は、BBQや海水浴を楽しむ方たちでも賑わいます。
中部国際空港(セントレア)
2005年に愛知万博の開催にあわせ、常滑市沖の伊勢湾海上の人工島に
国際空港として開港した中部国際空港(セントレア)は、
中部エリアの空の玄関口として、年間約1,100万人が利用します。
第1ターミナル内には、航空機の発着が展望できるスカイデッキのほか、
ご当地グルメが味わえる飲食店、みやげもの店など100店舗以上のお店、
展望風呂があり、イベントなども開催されます。
「フライト・オブ・ドリームズ」は、
ボーイング787初号機の展示をメインとした複合商業施設です。
1階のフライトパークは航空や空港について学べるエリアです。
2階3階の商業エリア「シアトルテラス」では、ボーイング創業の街
シアトルの雰囲気を味わいながら食事や買い物を楽しめます。
イオンモール常滑
臨空都市空港対岸部の一角を借用して建設され、2015年12月に開業。
敷地面積は約20万平米、延床面積約113,000平米で、
約160の店舗が出店する東海3県最大規模の商業施設です。
名鉄空港線りんくう常滑駅が隣接しており、
約4,200台分の駐車場もあります。
施設内にはシンボルとなる高さ7mの招き猫「お多福(おたふく)」があり、
市内唯一の映画館であるイオンシネマは9つのスクリーンを備えています。
北側駐車場では、ライブイベントが行われることもあります。
敷地内の屋外体験型エンターテイメントパーク
「ワンダーフォレスト きゅりお」には、ロープアスレチック、
サーキットコース、スケートリンク、温浴施設があります。
さて、今回は常滑市をご紹介しました。
常滑焼の産地であり、中部国際空港がある常滑市は、
交通利便性が高く、商業施設も充実している、暮らしやすい街です。
【参考】
・常滑市 https://x.gd/lizmR
・やきもの散歩道 https://tokonamesanpo.jp
・一般社団法人とこなめ観光協会 セントレア中部国際空港
https://www.tokoname-kankou.net/spot/detail/19/
・愛知県の公式観光ガイド
https://aichinow.pref.aichi.jp/spots/detail/33/
・INAXライブミュージアム https://livingculture.lixil.com/
・常滑焼ポータルサイト https://www.tokoname-kankou.net/tokonameyaki/
・いこーよ 登窯広場展示工房館 https://iko-yo.net/facilities/56552
・一般社団法人とこなめ観光協会 りんくうビーチ
https://www.tokoname-kankou.net/spot/detail/17/
・イオンモール常滑 https://tokoname-aeonmall.com/