
星ヶ丘は、住宅街であり、大学のある文教地区でもあります。
星が丘テラス、星ヶ丘三越を中心ににぎわいがあります。
図書館や動植物園も徒歩圏内にあります。
名古屋市営地下鉄東山線によって名古屋都心へのアクセスも良く、
東名高速道路のインターチェンジにも近く、交通の便も良好です。
さまざまな「住みたい街ランキング」などで上位の常連です。
今回は、星ヶ丘の魅力についてお伝えします。
“星に最も近い場所”だから「星ヶ丘」
週末ともなると行き交う人であふれて賑わう星ヶ丘。
今からは想像できませんが、その昔は猪狩りや鹿狩りをするような
林の広がる環境でした。明治時代に開墾が始まり、
水田ができ、街道沿いに茶店ができたものの、昭和初期には
わずか13戸の住宅があるだけのエリアでした。
星ヶ丘が変貌を遂げたのは戦後のことです。
戦後の復興で、住宅公団などによる住宅建設が進み、
このエリアにも大規模な団地ができることになりました。
1956年(昭和31年)に「公団星ヶ丘住宅」
(星ケ丘駅東側に広がる団地で、今の「アーバンラフレ星ヶ丘」)
の建設が始まりました。
建設にあたり、住宅公団がエリアの名前を命名。
当時、名古屋市の住宅団地のなかで最も高い場所にあったことから、
「星に最も近く、輝く星の美しい丘」という意味を込めて
「星ヶ丘」という地名がつけられました。
星ヶ丘三越の戦略は、“日常と地元密着”
全国的に消費者の百貨店離れが進み、売上が減少しています。
その中で名古屋では2つの百貨店が売上を継続的に伸ばしています。
一つは成長する名駅を象徴するJR名古屋高島屋。
もう一つは地域住民に向き合った独自路線を進む「星ヶ丘三越」です。
星ヶ丘三越の品ぞろえは、栄や名駅の百貨店とは異なります。
高級ブランドは取り扱っていません。
その代わりに、地元住民が上質な日常を送るための、
食料品や暮らし関連の売り場に力を入れています。
栄三越の店舗よりも広い、1階のベーカリー「ジョアン」や
ワインの専門店「ルネデュヴァン」、
品質のよい品を集めたスーパーマーケット「北野エース」
などが地元の人たちから支持されています。
近隣エリアの主婦からは、「地下の食料品売り場では、
生鮮食品が他のスーパーとそう変わらない価格で買える」
という声が聞かれます。
他の百貨店が苦戦する婦人服の売り上げも好調で、
「ちょっといい普段着が欲しい」という女性客のニーズを
とらえています。
星ヶ丘の交流拠点「星が丘テラス」
2003年に誕生したショッピングセンター「星が丘テラス」は、
南北を走る道路の両側を挟むようにガラス張りの建物が並び、
4階建てのイーストと2階建てのウエスト、
新館のザ・キッチンに分かれています。
通路が広く、オープンスペースも豊富で開放感があり、
木々や花壇も豊富です。
おなじみのブランドのほか、自然食レストランのホガラカ、
途上国の素材・職人によるバッグなどのマザーハウス、
メイドインジャパンの良質なアパレルブランドのファクトリエ
など、名古屋では唯一の店舗もあります。
2015年にオープンした新館「ザ・キッチン」は“食のデパート”で、
オーガニック食材などを扱う「るるビオ・エピスリー星が丘」や
朝から焼きたてパンのモーニングが楽しめる「神戸屋ダイニング」、
和洋菓子店「恵那川上屋」の初のコンセプトショップなどが
出店しました。
星ヶ丘テラスはこれまでにBCS賞(建築業協会賞)(2006年)、
日本SC大賞景観賞(2008年)など、様々な街づくりの賞を
受賞しています。
星が丘テラスは買い物を楽しめるだけでなく、
地域の交流拠点になっています。
地域の人たちが参加できるイベントを頻繁に開催しており、
コミュニティールームではカルチャースクールや講演会などが
行われています。
また、近隣の椙山女学園大学や愛知淑徳大学とも共同イベントを
行っています。
このような交流の場があることも、星ヶ丘の魅力を高めています。
名古屋を代表する魅力的なエリアである星ヶ丘は、
良好な地域コミュニティが維持されることで、
今後もさらに魅力が高まっていくのではないでしょうか。
<星ヶ丘の地価情報>
・星ヶ丘の2017年地価公示価格の平均は24万5400円/㎡、
坪単価81万1239円/坪、前年比は+1.83%の上昇です。
・星ヶ丘の最も高い価格地点は
【名古屋市千種区井上町43番1外】で45万0000円/㎡、
坪単価148万7603円/坪、前年比+2.27%の上昇です。
【出典】
・名古屋市計画局(1992)「なごやの町名」
・星ヶ丘学区(千種区)の紹介
http://www.city.nagoya.jp/chikusa/page/0000080954.html
・星ケ丘三越、「好循環」の訳 中日新聞WEB版2017年1月2日付
http://opi-rina.chunichi.co.jp/topic/20170120-1.html
この原稿は名城企画株式会社が発行する「名古屋・東海収益不動産NAVIメールマガジン」の
2017年12月4日発行分の転載です。