知立神社
知立駅は、愛知県知立市栄二丁目にある、
名鉄名古屋本線・三河線の駅です。
知立市のやや西に位置し、市の玄関口となっています。
名鉄名古屋本線と名鉄三河線の接続駅となっており、
2019年は1日に約33,000人が乗降していました。
全ての営業列車が停車します。特急列車を利用した場合、
名鉄名古屋駅までは21分で乗り換えなしで行くことができます。
公共施設や病院などの選択肢が豊富で、子育て世代を中心に
人気のエリアとなっています。
ちなみに知立市では中学生までは医療費がかかりません。
知立神社
池鯉鮒（ちりゅう、現在の知立）は古代から
格式の高い知立神社の門前町として栄えました。
知立神社は知立駅から北に800メートルのところにあります。
智（池）鯉鮒大明神（ちりふだいみょうじん）とも称されます。
知立神社は景行天皇の頃（4世紀前期から中期とされる）の創建と
伝えられ、千年以上にわたり広く崇敬を集めてきました。
平安時代の「延喜式」の神名帳にその名が記されており、
三河国二宮として国司の祭祀を受けました。
江戸時代には東海道三社の一つに数えられました。
東海道を往来する旅人には「まむし除け」のご利益で知られ、
各地に分社が建てられました。
知立神社は現在も多くの参拝者を迎えています。
境内の多宝塔は国の重要文化財に指定され、
本殿・幣殿・祭文殿・回廊・拝殿、摂社の親母神社（うばがみしゃ)、
茶室の池鯉鮒庵（ちりふあん）は国登録有形文化財に
指定されています。
知立の山車文楽とからくり
知立神社の祭礼（知立まつり）は毎年5月2日、3日に行なわれ、
本祭と間祭が一年交互に開催されます。
本祭では五台の山車が宮入りし、山車で文楽（人形浄瑠璃）や
からくり人形芝居が上演されます。
知立神社に山車が初めて奉納されたのは承応2年（1653）と伝えられ、
江戸時代の中頃には山車の上で人形浄瑠璃やからくり人形芝居が
演じられるようになったことが記録に残されています。
からくり人形が山車の上でただ動くだけでなく、
浄瑠璃の物語が演じられることは全国的にも珍しいです。
平成28年12月1日、全国33団体の「山・鉾・屋台行事」の
一つとして、「知立の山車文楽とからくり」が、
ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
東海道五十三次の39番目の宿駅
池鯉鮒（知立）は関ヶ原合戦の翌年、
慶長6年（1601）に東海道の宿駅とされ、
東海道交通の要務をになう宿場町として整備されていきました。
寛永10年（1633）には東海道五十三次が完成し、
池鯉鮒は39番目の宿駅とされました。
池鯉鮒宿本陣跡は知立駅から北に300メートルのところにあります。
知立駅付近の名鉄線立体交差事業
知立駅周辺は自動車の渋滞が問題となっていました。
そこで、2000年度から20年以上にわたって
名鉄線を高架化する連続立体交差事業が進められています。
当初、この事業の完了時期は2023年度とされていましたが、
工事が5年間延びて、2028年度に延期されました。
（2021年11月25日の知立市の発表による）
2022年度に名古屋本線（豊橋方面行き）の線路を高架線に切り替え。
三河線の三河知立駅は2023年度に移設。
2025年度には名古屋本線（名古屋方面行き）を高架化し、
2027年度には三河線の切替により高架化が完了。
その後、側道などを整備して、
2028年度に全事業が完了する予定となっています。
この立体交差事業が完了すると、
知立駅周辺の自動車の交通がスムーズになると見込まれます。
知立市文化会館パティオ池鯉鮒（ちりゅう）
知立駅から南南西に2㎞のところにある文化会館。
かきつばたホールや花しょうぶホールと、
日常的なワークショップ機能を備えたワーキングエリアからなる
総合文化施設です。
館内には4つの中庭があり、市民の憩いの場ともなっています。
さて、今回は知立駅周辺についてご紹介しました。
知立は古くから格式の高い知立神社の門前町として成り立ち、
また東海道五十三次の宿場町としても栄えました。
現在では名古屋へのアクセスもよく、
立体交差事業が完了すれば、さらに暮らしやすい街になるでしょう。
【参考・引用】
・統計情報リサーチ https://tinyurl.com/558ck3xj
・知立市子ども医療費助成
https://www.city.chiryu.aichi.jp/kosodate_info/7/1453797988161.html
・鉄道プレスネット https://news.railway-pressnet.com/archives/32981
・知立市観光協会 https://www.chiryu-kanko.com
・知立神社 https://chiryu-jinja.com/index.html
・パティオ池鯉鮒 https://patio-chiryu.com
この原稿は名城企画株式会社が発行する「名古屋・東海収益不動産NAVIメールマガジン」の
2022年5月23日発行分の転載です。