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名古屋・東海収益不動産ガイド

東海地方の不動産の注目エリア(53)市役所駅

名古屋市役所本庁舎

 市役所駅は、愛知県名古屋市中区三の丸三丁目にある、
 名古屋市営地下鉄名城線の駅です。
 名古屋駅まで約12分、栄駅まで約4分で行くことができます。

 市役所駅は、名古屋市役所や愛知県庁を
 はじめ様々な官公庁が集約する三の丸地区にあります。
 三の丸は東京の霞ヶ関に次いで、日本で2番目に広い官庁街です。

 市役所駅は名古屋城や愛知県体育館にも最寄りの駅です。
 2018年には金シャチ横丁が整備されました。

 今後、三の丸地区では官公庁の建替えを契機にした
 再開発が見込まれています。
 今回は市役所駅周辺についてご紹介します。

 

名古屋城

 地下鉄名城線市役所駅から徒歩5分のところにあります。
 1615年(慶長20年)に徳川家康の命によって建てられた城です。

 鉄壁の守りを固めた要塞としての機能を備え、
 大天守は史上最大の延床面積を誇り、
 大天守の屋根には金の鯱が飾られ、絢爛豪華な本丸御殿があり、
 1930年に城郭として国宝第一号に指定された名城でした。

 1945年5月の名古屋大空襲で焼失してしまいましたが、
 1952年に「国内屈指の城郭」として国の特別史跡に指定され、
 1959年に全国から寄付を受けて再建されました。
 2018年に復元された本丸御殿などが、往時の姿を鮮やかに伝えています。

 

名古屋能楽堂

 1997年に開業した名古屋能楽堂。
 能舞台は総木曾檜造り、太い柱を用いており、能舞台の広さは世界最大。
 客席は630席あり、自治体の能楽堂としては最大です。

 能舞台の鏡板(背景の絵)には、通常は老松が描かれますが、
 名古屋能楽堂の能舞台は若松(作・杉本健吉)と老松(作・松野秀世)の
 2つの鏡板があり、1年ごとに入れ替えられます。

 名古屋能楽堂では年に6回の定例公演があるほか、
 毎月多くの団体が能・狂言などの公演を行っています。
 展示室では資料やビデオで能楽を学べるコーナーもあります。

 2022年3月には館内に食事処の「蓬左(ほうさ)」がオープン。
 名古屋にルーツを持つ3つの老舗
 「仕出し料理 八百彦本店」「菓匠 花桔梗」「和む菓子 なか又」が
 初めて同じ施設に集結した食の新スポットです。
 本格会席料理、きしめん、和のスイーツが楽しめます。

 

愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)

 1964年に竣工された県立の総合体育館。
 地下鉄名城線市役所駅から徒歩5分のところにあります。
 2018年からB.LEAGUE B1の名古屋ダイヤモンドドルフィンズが
 命名権を取得したため「ドルフィンズアリーナ」の
 名称が使われています。

 第1競技場は、名古屋ダイヤモンドドルフィンズの
 ホームアリーナでもあります。
 毎年7月には大相撲名古屋場所が開かれます。
 そのほかプロボクシングやプロレスなどの会場になります。
 第2競技場は各種スポーツの練習場となります。
 その他、温水プールやフィットネスルームなどがあります。

 

金シャチ横丁

 2018年にオープンした、江戸時代の名古屋城下町のにぎわいを
 再現する飲食店や土産物店が集まる商業施設。
 正門と東門付近の2か所に分かれています。

 正門側が「義直ゾーン」。
 尾張徳川家の初代藩主、徳川義直にちなんで名づけられました。
 テーマは「伝統・正統」。江戸風情のある3棟の木造の長屋に、
 「なごやめし」を中心とする飲食店や土産物店が12店ほど並びます。
 建物は約600年前の名古屋城築城当時に使われたという
 木曽の木材が使われており、白い漆喰の壁と瓦屋根の長屋です。
 通路には白御影石が敷かれています。

 東門側で市役所駅に近い方が「宗春ゾーン」。
 派手好きで知られた尾張徳川家7代当主の徳川宗春にちなんで、
 「新風・変化」をテーマとした現代的な造りとなっています。
 金箔を貼ったソフトクリームや、地元産の食材を使った創作料理など
 7つの店が並んでいます。大津通側や城側にテラス席のある店もあります。

 

三の丸地区の再開発

 名古屋市中心部の官庁街である三の丸地区は、
 戦後に建設された庁舎の多くが老朽化しています。

 本町通り沿い、護国神社の東に位置する
 旧ゆうちょ銀行名古屋貯金事務センターは、
 2022年から解体工事が始まり、
 2025年度に農林水産省東海農政局、経済産業省中部経済産業局など
 五つの官署を集約した新たな合同庁舎が完成する予定です。

 東海農政局、中部経産局の両庁舎は建築から約60年が経っています。
 「金シャチ横丁」の拡大を目指す名古屋市が、
 正門前の「義直ゾーン」南側にある東海農政局の敷地の取得を
 要望したことから、合同庁舎の計画が進みました。
 1階にはカフェなどのオープンスペースが設けられる予定です。

 有識者らは2021年に「名古屋三の丸ルネサンス期成会」を設立し、
 三の丸の再開発について提言を行っています。

 三の丸地区の老朽化した庁舎の建替えを契機に、
 今後数十年かけて行う再整備の中で、
 商業、文化などの新たな機能を三の丸地区に加えることで、
 名古屋城と久屋大通、栄地区の間の人の流れを生み出すことを
 提案しています。

 さて、官公庁の建替えによって再整備が見込まれる
 市役所駅周辺・三の丸地区が、
 今後、どのように姿を変えていくのか、楽しみです。

 

 【参考・引用】

 ・名古屋城 https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp
 ・名古屋能楽堂 https://tinyurl.com/b3v2u66c
 ・愛知県体育館 http://www.aichi-kentai.com
 ・読売新聞 2022/01/30 三の丸地区再生の一歩 2025年度5官署が合同庁舎
  https://www.yomiuri.co.jp/local/aichi/news/20220129-OYTNT50212/
 ・2021年1月7日名古屋三の丸ルネサンス期成会の設立及び、
  三の丸地区再整備への提言について https://tinyurl.com/bdefcdkf

 

この原稿は名城企画株式会社が発行する「名古屋・東海収益不動産NAVIメールマガジン」の
2022年8月1日発行分の転載です。