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名古屋・東海収益不動産ガイド

東海地方の不動産の注目エリア(86)亀山市

関宿

三重県の中北部に位置する亀山市は、
人口約49,000人、面積約191平方kmの内陸都市で、
鈴鹿山脈をはじめとした雄大な自然に囲まれています。
7世紀後半に、古代東海道の関所である鈴鹿関が造られてから、
現在に至るまで、交通の要衝です。

鉄道駅は、JR関西本線の亀山駅、井田川駅、関駅、加太(かぶと)駅、
亀山駅を始点とするJR紀勢本線の下庄駅があります。
亀山駅からは、三重県内主要都市の鈴鹿市、津市、四日市市まで
いずれも30分以内でアクセスできるベッドタウンでもあります。

市内には亀山ICと亀山スマートICがあり、
東名阪自動車道や新名神自動車道と接続できるため、
名古屋方面や大阪方面への移動に便利です。

交通利便性の良さと、地盤が安定していることから、
亀山市は内陸工業都市として発展を遂げてきました。
市内には自動車関連産業などの工場が多数立地しています。

代表例として、シャープ亀山工場、ジェイテクト亀山工場、
エイチワン亀山製作所、日東電工亀山事業所、リケンテクノス三重工場、
菱電三重製作所、大紀アルミニウム工業所亀山工場、出光ユニテック三重工場など、
多岐にわたる業種の工場が集積しています。

今回は亀山市をご紹介します。

 

東海道関宿

亀山市内には東海道47番目の宿場町「関宿」の跡があります。
約1.8kmにわたって江戸から明治期にかけての町屋が
約200軒も連なっており、
国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されています。

関宿は、西からは大和街道、東からは伊勢別街道が
それぞれ分岐していたため、江戸時代にはこれらの街道を往来する
人々で賑わい、参勤交代や伊勢参りなどの拠点として繁栄しました。

 

亀山城址

天正18年(1590年)に岡本宗憲が築城しました。
寛永9年(1632年)の三宅康盛の代に天守が下ろされ、
正保年間(1644年~1648年)に本多俊次が城主の時に天守跡に
現在の多門櫓が建てられました。

多門櫓は、平屋建白壁の塗込で屋根は入母屋造り、
東西北の三方に破風があり、平時は武器庫として利用していました。
県内に唯一現存する城郭建造物として、昭和28年に県史跡に指定されました。

 

亀山公園

亀山公園は、昭和31年に亀山城跡を中心に整備された面積13.2haの公園です。
多門櫓のほか、図書館、青少年研修センター、野外ステージ、芝生広場、
菖蒲園、わんぱく広場、ますみ児童公園、北公園によって構成されます。

わんぱく広場には、県内最大級のローラースライダーや
大型複合遊具が備えられています。
北公園は古くは藩主の別荘のあったところで、高台のため展望もよく、
常緑樹、楓、つつじ等、四季の風景を楽しめます。

 

日本武尊能褒野御墓(やまとたけるのみことのぼのおんぼ)

4世紀後半の築造とみられる三重北部最大の前方後円墳で、
全長90m、後円部の直径54m、高さ9m。
ヤマトタケルが東方遠征に行った帰路に、
伊勢国の能褒野(のぼの)で亡くなり、陵墓が築かれたという
記述に基づき、明治12年に「日本武尊能褒野御墓」と定められました。
現在も日本武尊の墓として宮内庁が管理しており、
周辺に歴史や自然の特性を活かした「のぼのの森公園」があります。

 

関神社

鎌倉時代に伊勢で繁栄した関氏の祖の関実忠が、
熊野本宮大社の分霊を祀ったものと伝えられます。
江戸時代には、熊野三所大権現と呼ばれ、
明治五年頃には、熊野皇大神社と呼ばれていました。

毎年7月中旬に行われる関宿祇園夏まつりでは、
神輿渡御(みこしとぎょ)や4台の山車(やま)曳きが行われます。

江戸時代には、関町の八坂神社祭礼祇園会は、
京都祇園、住吉天神祭と並んで関西五大祭の一つとされ、
文化年間には絢爛豪華な16台の山車が練り歩きました。

「関の山」という言葉がありますが、この語源は、
関の祇園祭に登場する山車が非常に立派で、
「これ以上豪華な山車は作れない」と言われたことから、
「そこが限界」「精一杯」という意味で使われるようになったそうです。

 

関地蔵院

天平13年(741年)に行基菩薩が開創したと伝わる関地蔵院は、
東大寺の僧が天然痘から多くの人を救うために
地蔵菩薩を置いたのがはじまりだといいます。
境内の本堂、鐘楼、愛染道の3棟が国の重要文化財に指定されています。

 

シャープ亀山工場

亀山の地名を全国的に有名にしたのが、三重県と亀山市が誘致した
シャープの亀山工場です。
市場の急速な変化に翻弄され、激動の来歴をたどってきました。

亀山工場(第1工場、第2工場)は、
世界初となる最新鋭の液晶テレビの一貫生産工場として2004年に稼働し、
「世界の亀山モデル」AQUOSとして、液晶テレビ市場を席巻しました。

しかし、安価な液晶テレビを供給する中国や韓国メーカーが台頭し、
次第に業績が悪化。「世界の亀山」ブランドは2012年に廃止され、
亀山工場での液晶テレビの生産は2017年に終了しました。

亀山第1工場は2009年に操業を停止しましたが、
Appleの支援を受け、2011年からスマホ向け液晶パネル工場として再稼働。
特にiPhone用のIGZOパネルが主力となりました。

2012年からは第2工場でもIGZOパネルの量産が開始。
2015年からはApple以外のメーカーのスマホ向け液晶パネル、
車載向け液晶パネル、カメラモジュールなどを製造するようになりました。

しかし、スマホ向け液晶パネルも、中国メーカーなどとの価格競争や
スマートフォン向け有機ELパネルの普及により出荷量は低下。
亀山工場では代わりにiPhone用カメラモジュールの製造を開始しました。

2016年3月にはシャープの経営悪化を受け、
台湾の鴻海精密工業(以下「鴻海」(ホンハイ))が
シャープを3,888億円で買収。

シャープは、2024年5月、テレビ向けの大型パネルからの撤退と、
パソコンやスマートフォン向けの中小型パネルの事業縮小を表明。
2024年8月、スマートフォン向けカメラモジュール事業を
鴻海に売却すると発表。
2025年5月、亀山第2工場も鴻海に売却すると発表しました。
現時点で、雇用や取引業者への影響はないとされています。

シャープは今後、亀山第1工場で、引き続き、
車載向けの中小型液晶パネルに特化して生産を続けます。

 

さて、今回は亀山市をご紹介しました。
亀山市は、四日市市などへの通勤が可能なベッドタウンであり、
多数の工場が立地するため、工場労働者の居住需要が安定的に存在します。

 

【参考・引用】

・美し国みえ https://x.gd/yrabo
・観光三重 関宿 https://www.kankomie.or.jp/special/sekijuku/
・観光三重 亀山城跡 https://www.kankomie.or.jp/spot/2855
・観光三重 関神社 https://www.kankomie.or.jp/spot/8389
・和楽 https://intojapanwaraku.com/rock/culture-rock/164072/
・亀山市都市公園 http://kameyama-toshikouen.com/park/kameyama.html
・太巌寺 https://www.zc.ztv.ne.jp/wcrgq75w/about.html
・読売新聞 2024年5月14日
 https://www.yomiuri.co.jp/economy/20240514-OYT1T50148/
・朝日新聞 2025年5月15日 
 https://www.asahi.com/articles/AST5G3FL1T5GONFB00NM.html
・日本経済新聞 2025年6月19日 
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC19A9J0Z10C25A6000000/
・日本経済新聞 2025年6月30日
 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF30AMH0Q5A630C2000000/