
本原稿は「名古屋・東海収益不動産ナビ」のメルマガ200号記念となります。
本メルマガは2017年2月から開始し、8年以上が経過しました。
その間、名古屋市の不動産の状況も大きく変化しました。
そこで今回は、この8年間で
名古屋市の不動産業界に影響を与えた主な再開発や出来事を振り返ります。
2017年 名駅周辺の大規模な再開発ビルが相次ぎ竣工
2016年から2017年にかけて、名駅周辺の大規模な再開発ビルが
相次いで竣工し、名駅地区にとって大きな転換点となりました。
以下、【日付 「タイトル」】
はメルマガの発行日、タイトルを表します。
【2017年4月17日「愛知県の地価公示のポイント」】https://x.gd/3v2O1 から引用します。
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「名古屋駅前では、昨年(※2016年)から今年(※2017年)にかけて、
(※は今回の加筆、以下同じ)
大名古屋ビルヂング、JRゲートタワー、JPタワー名古屋、
グローバルゲートといった大規模ビルの開業が相次ぎました。
また、あおなみ線沿線にレゴランドやメイカーズピアなどの施設が
開業したことも、名古屋駅を経由する交通量の増加要因となりました。
(略)
これらを要因として、名古屋駅周辺は大幅に地価が上昇しました。
愛知県内の地価最高値地点である名古屋近鉄ビルは昨年比12.3%の上昇でした。」
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2016年・2017年の相次ぐ大規模ビルの竣工によって、
名駅に大量のオフィスが供給され、
名駅が「オフィス街」としての位置づけを高めました。
また、百貨店売上高も、この時期に名駅地区が栄地区を上回るようになり、
名駅が名古屋最大の「ショッピング街」にもなりました。
2017年~ 伏見エリアに高層マンションが相次ぎ竣工
2017年には、グランメゾン御園座タワーが竣工。
2018年には、プラウドタワー名古屋栄という、高層マンションが竣工し、
後に続く高層マンション建設ラッシュの皮切りとなりました。
【2018年5月7日「東海地方の不動産の注目エリア(8)伏見」】https://x.gd/bQ0BY から引用します。
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2017年12月に「グランドメゾン御園座タワー」がマンション併設の40階建てのビルとして竣工。
建築家の隈研吾氏の設計で、旧御園座の特徴だった
「なまこ壁」を受け継ぐ斜めの格子がシンボルとなっています。
1階には食のテーマパーク「御園小町」が新設されました。
そして2018年4月には御園座がリニューアルオープン。
(略)
街のイメージを変えるきっかけになった1つが、
2017年夏に完成した野村不動産の「プラウドタワー名古屋栄」です。
地上29階建て347戸のタワーマンションで、スーパーや飲食店、クリニック、銀行が併設。
わずか半年で完売したことが話題になりました。
このほかに、伏見エリアでは次の3棟のタワーマンションが完成、または計画中です。
・積水ハウス「グランドメゾン御園座タワー」 (地上40階建て、304戸、2018年1月完成)
・野村不動産「プラウドタワー名古屋伏見」 (地上21階建て、75戸、2019年2月完成予定)
・野村不動産等「名古屋・錦二丁目7番第一種市街地再開発事業」
(地上30階建て、2021年度完成予定) ※現:プラウドタワー名古屋錦
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現在はこれらの高層マンションが立ち並び、
伏見が都心の高級住宅街としての地位を高めました。
2018年 名港の「みなとアクルス」の街びらき
2018年には、ららぽーと名古屋みなとアクルスを中心とする
みなとアクルスの街びらきが行われました。
【2019年3月4日「東海地方の不動産の注目エリア(18)名港」】
https://x.gd/nasZe では、これについてご紹介しました。
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三井不動産は、ららぽーと名古屋みなとアクルスの開業後、
北側に相次いで分譲マンションをオープン。
名古屋都心に比べると価格帯が安く、通勤にも買い物にも便利なため、
新たな住民を呼び込むことに成功しています。
2025年5月には、三井不動産が「みなとアクルス」に1万人規模を
収容できる新アリーナを2027年10月に建設すると発表しました。
みなとアクルスは、まだ発展途中の街と言えます。
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2019年~ 栄の再開発
栄地区でも2017年頃から大規模な再開発事業が相次いで発表され、
2019年頃から相次いで再開発が着手されました。
【2019年5月7日「栄は再開発によってどのように変わるのか?」】
https://x.gd/Qc6Y3 では、次の再開発計画について紹介しました。
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●中日ビル建て替え(中区栄4丁目)
中日新聞社が2024年度の完成を目指して、
高さ約170m、地上31階・地下4階、
延べ床面積約113,000平方メートルのビルを建設する計画。
●旧住友商事名古屋ビル跡地(東区東桜1丁目・中区錦3丁目)
NTT都市開発が計画。2019年秋から2022年初頭までの予定。
20階のビルを建て、隣接のビルと一体開発し、
新たに高さ96メートル、延べ3万900平方メートル、
敷地面積が約1900平方メートルのビルを建設予定。
●久屋大通公園の再整備
久屋大通公園の錦通りから北側部分については、
三井不動産などがPark-PFI制度による
整備・管理および収益施設の運営を担う事業者に選定され、
2019年1月から工事が着手されています。
●栄広場周辺開発(中区錦3丁目)
栄の中心にある「栄広場」は約1800平方メートルの市有地です。
これと大丸松坂屋が持つ約3000平方メートルの土地を合わせて
高層ビルを建設し、再開発をする計画。
2019年度に事業者が公募され、2024年の開業を目指します。
●丸栄跡地(中区栄3丁目・錦3丁目)※「ザ・ランドマーク名古屋栄」
丸栄の所有会社である興和が、北側の栄町ビルとニューサカエビルを
含めて一体で商業施設を建設し、2027年の開業を目標とする計画。
●長者町複合ビル(中区錦2丁目)
野村不動産などの再開発組合が2018年度末から2021年にかけて建設。
高さ111メートルのマンション、低層棟に商業施設が入居予定。
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現在、丸栄跡地の再開発「ザ・ランドマーク名古屋栄」を除く
5つの再開発は完了しており、栄の景観が一新されました。
2020年 新型コロナウイルスの影響
不動産市況に大きな影響を与えた出来事として、
2020年から新型コロナウイルスの感染が全国に拡大し、
東海地方の地価にも下落の影響を与えました。
これについては、次の回でとりあげました。
【2020年11月9日「令和2年の都道府県基準地価(1)全国編」】
https://x.gd/qOyjj
【2020年11月24日「令和2年の都道府県基準地価(2)東海三県編」】
https://x.gd/IWVVj
2019年まで名古屋圏の基準地価は、
商業地は7年連続で上昇、住宅地は3年連続で上昇していましたが、
2020年には商業地は1.1%下落(前年3.8%上昇)、
住宅地は0.7%下落(前年1.0%上昇)となりました。
しかし、コロナ禍からの地価の回復は意外と早く、
翌年の2021年の基準地価の発表においては、
名古屋圏の商業地は1.0%上昇、住宅地は0.3%上昇と上昇に転じました。
2020年以降、名古屋市中心部に高層マンションが続々と竣工
2020年以降、名古屋市中心部に高層マンションが続々と竣工しました。
【2023年7月18日「名古屋市中心部の高層マンション」】
https://x.gd/cVft4 では、2020年以降に竣工した、または竣工予定の
17階建て以上の17棟の高層マンションを列挙してご紹介しました。
2021年 イオンモール Nagoya Noritake Gardenのオープン
2021年にはイオンモール Nagoya Noritake Gardenと、
それに直結するマンション「ザ・パークハウス名古屋」が開業しました。
【2021年4月27日「東海地方の不動産の注目エリア(29)名駅北」】
https://x.gd/R1wkq でこの内容を紹介しました。
それまで名駅周辺には無かった大型スーパーマーケットの開業となり、
また、オフィスとマンションが隣接していることで、
職住近接も実現できる再開発となりました。
2026年に向けて アジア・アジアパラ競技大会に向けた整備
2026年に愛知県で開催されるアジア・アジアパラ競技大会に向けて、
会場などの整備が進められています。
1.愛知国際アリーナ(IGアリーナ)
老朽化した旧愛知県体育館に代わる施設として、
愛知国際アリーナ(IGアリーナ)が2025年7月に開業します。
【2023年2月6日「東海地方の不動産の注目エリア(57)名城公園駅」】
https://x.gd/177EV から引用します。
現在、名城公園の北側では、愛知県体育館に代わる新体育館、
愛知国際アリーナが建設中です。2025年夏に開業予定です。
現在の愛知県体育館の収容人数は7,515人ですが、
愛知国際アリーナは最大収容人数17,000人と2倍以上になります。
最高41メートル、地上6階建て、
メインアリーナと多目的のサブアリーナで構成されます。
建築家の隈研吾氏が設計に関わっており、木材を組み合わせた柱が
屋根を支える構造で、公園の木々と調和するデザインとなります。
英金融サービスのIGグループがネーミングライツを取得し、
オープニングイベントが2025年5月31日に開催されました。
こけら落としとなるのは2025年7月13日からの大相撲名古屋場所です。
バスケットボールB1リーグの名古屋ダイヤモンドドルフィンズの
本拠地となるほか、他のスポーツやライブ会場などとしても利用されます。
2026年のアジア大会では、柔道とレスリングの会場になります。
2.パロマ瑞穂スタジアムの建て替え
大会のメインスタジアムとして、
パロマ瑞穂スタジアムの建て替え工事が進められています。
【2021年6月21日「東海地方の不動産の注目エリア(39)瑞穂公園周辺」】
https://x.gd/pzwx5 から引用します。
2026年には愛知県・名古屋市が共同開催するアジア競技大会が、
パロマ瑞穂スタジアムをメイン会場として開催される予定です。
そのため同スタジアムは建て替えが予定されています。
このパロマ瑞穂スタジアムは1994年から2020年まで
Jリーグ名古屋グランパスエイトのホームスタジアムとして
利用されてきましたが、建て替えのため、
2021年から6年間はここでのホームゲームは開催されず、
豊田スタジアムだけで開催されることになります。
パロマ瑞穂スタジアムの建て替え工事は2026年春に完成予定です。
3.選手村
当初は名古屋競馬場跡地(名古屋市港区)に
最大1万5000人を収容する選手村を整備する予定でした。
【2022年9月5日「1.東海地方の不動産の注目エリア(54)
港北駅・荒子川公園駅」】 https://x.gd/ROv55 では、選手村の建設について紹介していました。
しかし、原材料の高騰などで、想定していた建設費300億円が
およそ倍増する見通しとなり、愛知県は選手村の建設を見送りました。
代替策として、4,000人収容のクルーズ船に加え、
名古屋港ガーデンふ頭に2,000人分のコンテナハウス設置を
計画するなどして、選手の宿泊拠点の調整を図っています。
さて、今回は2017年からの名古屋市内の主な再開発について、
過去のメルマガ内容をもとにご紹介しました。
今後、名古屋市内では次のような大規模な再開発計画が着手または検討されています。
・「ザ・ランドマーク名古屋栄」(2027年開業予定)
・リニア中央新幹線 名古屋駅(開業未定)
・名古屋鉄道を中心とした「名古屋駅地区再開発計画」(2034年度開業予定)
・金山総合駅北側の再開発計画(2032年再開発開始)
(【2025年3月17日「LIFULL HOME’S住みたい街ランキング2025中部圏版」】
でご紹介しています。https://x.gd/69GS8)
これらの再開発によって、名古屋の魅力はさらに高まることでしょう。
今後とも、「名古屋・東海収益不動産ナビ」のメルマガ、
および「名古屋・東海収益不動産ガイド」を、よろしくお願いします。