
昨今、コインランドリーが急速に増えています。
皆さんも街中で新しくできたコインランドリーに
気づかれたことがあるのではないでしょうか?
今回は、土地活用としても有効な選択肢と考えられる
コインランドリーの実態を探ります。
コインランドリーが増える背景
国内の2017年のコインランドリー店舗数は約2万店規模で、
10年前と比較して約5000店増えたと推計されます。(※1)
その背景には、洗濯にかける時間を削減するために、
まとめて洗濯・乾燥する人が増えたこと。
またダニなどのアレルギー対策として寝具を頻繁に洗う人が増えたこと、
などが挙げられます。
全国のコインランドリー利用率は10%弱程度に達していると
推計されています。(※2)
このような市場急拡大を受け、
コインランドリーを併設する店舗も増えてきています。
2017年11月にはファミリーマートがコインランドリーへの参入を発表。
2019年度までに500店のコンビニエンスストアに
コインランドリーを併設する計画です。
既存店の客数が減少する中、コインランドリーを併設することで、
待ち時間にイートインスペースの利用につなげる狙いです。
コインランドリーは土地活用としても有効だと考えられます。
初期投資はおよそ3500万円。投資回収期間は5年~7年程度と
されています。(※3)
また、現在は小売業や飲食業で人手不足が深刻ですが、
コインランドリーはスタッフを常駐させないことが多く、
人手不足の中でも店舗を増やすことが比較的容易です。
(※1:TOSEIによる。※2、※3:WASHハウスによる)
各社の様々なサービス展開
コインランドリーを展開する各社は、
差別化を図るため様々な独自のサービスを展開しています。
コインランドリーのフランチャイズ展開で急成長を続け、
2016年に東証マザーズに上場したWASHハウス(宮崎市)は
売上や在庫、労務管理などのシステム化が急成長の要因の1つです。
店内の様子を24時間365日遠隔監視し、
機械トラブルも遠隔操作で対処可能にしています。
ランドリーデポ(町田市)は各店舗で3時間を
スタッフが対応する時間帯とし、安心感を打ち出しています。
スタッフ不在時には、コールセンターが24時間対応します。
wash-plus(浦安市)は、
スマートフォンで洗濯機の空き状況や洗濯の進み具合の確認、
施錠・開錠やクレジットカード決済をすることができます。
また、洗剤の代わりに高濃度アルカリイオン水を使うことで、
油汚れに強く、アトピーや肌が弱い人に優しいことを打ち出しています。
WASH&FOLD(渋谷区)は専用バッグに洗濯物を入れて渡すだけで
洗濯して畳んで返してもらえるサービスを提供しています。
このように、各社が様々なサービスを展開することで
市場が拡大しつつあるコインランドリー市場。
不動産投資の1つの選択肢としても検討されてはいかがでしょうか。
【参考記事】
・中部経済新聞 2018年2月21日
・日本経済新聞 2018年3月30日
・日経産業新聞 2018年3月6日
・日本経済新聞 千葉版 2018年2月14日
・日本経済新聞 2017年11月25日
・日経MJ 2017年11月8日
・日本経済新聞夕刊 2016年9月21日
・NIKKEI STYLE 2017年11月25日
「コインランドリー最大手、データ武装で閉店ゼロ」
https://style.nikkei.com/article/DGXZZO22937240R31C17A0000000
・日本経済新聞 電子版 2017年3月9日
「無料コインランドリーは成功するか」
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO13821970Y7A300C1X13000/
・日本経済新聞 電子版 2017年2月12日
「コインランドリー、まるでコンビニ 全国1万8000点に急増」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO12443130S7A200C1H11A00/
この原稿は名城企画株式会社が発行する「名古屋・東海収益不動産NAVIメールマガジン」の
2019年3月4日発行分の転載です。