
全国賃貸住宅新聞の2022年10月17日号に
毎年恒例の「人気設備ランキング」が掲載されました。
これは全国の不動産賃貸会社355社を対象に、
2022年9月9日から20日にかけて行われた
アンケート調査の結果を集計したものです。
単身者向け物件とファミリー向け物件について、
数十種類の設備を選択肢として提示した上で、
「この設備がなければ入居が決まらない」
「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居が決まる」
のそれぞれの回答を集計してランキングにしています。
今回のメルマガでは、単身者向け物件について、
「この設備がなければ入居が決まらない」
「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居が決まる」
のランキングをご紹介します。
なお、次回のメルマガではファミリー向け物件について
同様のランキングをご紹介します。
単身者向け物件「この設備がないと入居が決まらない」ランキング
このランキングで上位に挙げられた設備は、
単身向けの物件を探す人が必須条件とする設備です。
順位(前年順位) 設備名
1位(1位) 室内洗濯機置き場
2位(2位) TVモニター付きインターフォン
3位(3位) インターネット無料
4位(4位) 洗浄機付き便座
5位(5位) 独立洗面台
6位(6位) エントランスのオートロック
7位(8位) 備え付け照明
8位(7位) 宅配ボックス
9位(9位) 高速インターネット(1Gbps以上)
10位(10位) ガスコンロ(2口/3口)
<考察>
前年と顔ぶれも順位もほとんど変わらず、
いずれも必要性が高い設備として定着していると言えます。
1位の「室内洗濯機置き場」は、
夏に暑く冬に寒い屋外で洗濯をしなくて済むだけでなく、
女性客にとってはセキュリティ面からも必須となっています。
2位の「TVモニター付きインターフォン」は、
6位の「オートロック」とともに、
セキュリティー面で必須の設備となっています。
7位の「備え付け照明」は、近年はほとんどの照明が
LED照明に移行し、電球を交換する頻度が少なくなったため、
予め照明器具を設置しておく不動産賃貸会社も増えているようです。
8位の「宅配ボックス」は前年より順位が1つ下がりましたが、
コロナ禍によるオンラインショッピングの普及と、
非接触を希望する人が増えていることから、需要が高い設備です。
単身者向け物件
「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても決まる」ランキング
このランキングで上位に挙げられた設備は、
単身向けの物件を探す人が、より高い家賃を払ってでも
住みたいと思える物件の条件となる設備です。
順位(前年順位) 設備名
1位(1位) インターネット無料
2位(3位) エントランスのオートロック
3位(4位) 高速インターネット(1Gbps以上)
4位(2位) 宅配ボックス
5位(5位) 浴室換気乾燥機
6位(6位) 独立洗面台
7位(7位) システムキッチン
7位(8位) 24時間利用可能ごみ置き場
7位(9位) 防犯カメラ
10位(13位) 追いだき機能
<考察>
「追いだき機能」が前年のランク外から10位に入りました。
その他は若干の順位の移動がありますが、顔ぶれは前年とほぼ同じです。
1位の「インターネット無料」は8年連続で1位です。
3位の「高速インターネット(1Gbps以上)」は
前年より順位を1つ上げました。
これらは、リモートワークやオンライン授業の普及、
動画視聴の普及、オンラインゲームの利用などのため、
需要が高まっていることが背景にあると考えられます。
職種・世代を問わず人気が高いようです。
2位の「エントランスのオートロック」や
7位の「防犯カメラ」は、前年から順位を上げました。
セキュリティを重視する人が多いことが表われています。
5位の「浴室換気乾燥機」は前年から順位は変わっていませんが、
女性は洗濯物を室外に干したくないことからも要望される設備です。
10位の「追いだき機能」は順位を3つ上げてランクインしました。
コロナ禍で在宅時間が長くなり、従来はシャワーで済ませていた人も
浴槽で入浴するようになったことが要因ではないかと考えられます。
さて、今回は人気設備ランキングの中から
単身者向け物件のランキングをご紹介しました。
次回のメルマガでは、ファミリー向け物件のランキングを
ご紹介します。
本年のメルマガはこれが最後になります。
皆様、良い年をお迎えください。
【出典】
・全国賃貸住宅新聞 2022年10月17日号
この原稿は名城企画株式会社が発行する「名古屋・東海収益不動産NAVIメールマガジン」の
2022年12月19日発行分の転載です。