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名古屋・東海収益不動産ガイド

ARUHI 本当に住みやすい街大賞2023 in愛知(1)

ららぽーと名古屋みなとアクルス(三井不動産のプレスリリースより)

 住宅ローン専門金融機関のアルヒが2023年3月1日に
 「ARUHI presents本当に住みやすい街大賞2023 in愛知」
 のランキングを発表しました。
 今回と次回のメルマガでは、このランキングについて解説します。

 このランキングは、実際にその地域で“生活する”という視点から
 「住環境」、「交通の利便性」、「教育・文化環境」、
 「コストパフォーマンス」、「発展性」の5つの基準を設定し、
 住宅や不動産の専門家が参画する専門委員会により
 審査・選定されたものです。

 

ランキングの特長

 このランキングは次の特長があります。

 1つ目は、評価基準の1つ「発展性」です。
 これは、成熟した街よりも、今後新たな施設が整備されるなど、
 発展可能性がある地域の方が高い評価を受けることになります。

 2つ目は、評価基準の1つ「コストパフォーマンス」です。
 実際に住みやすいと思われる、誰もが憧れるようなエリアは、
 不動産価格が高いと想定されます。
 つまり、単に「住みやすい」だけが評価されるのではなく、
 不動産価格とのバランスが考慮されるランキングとなります。
 不動産価格が上がれば、「コストパフォーマンス」の評価が下がります。

 3つ目は、評価する街の範囲です。
 街の評価コメントとして、
 「このエリアまで自転車で15分」「この施設まで車で20分圏内」
 というように、周辺に移動することを想定して評価しています。
 つまり、その街にある施設等だけでなく、自転車や車を使って
 周辺の施設などにアクセスしやすいことも評価されています。

 

ランキング

 具体的なランキングを見てみます。

 <本当に住みやすい街大賞2023 in愛知>(2023年3月1日)
 

 1位 東海通 4.25点(地下鉄名港線)
 2位 藤が丘 4.12点(地下鉄東山線)
 3位 丸の内 4.07点(地下鉄鶴舞線・桜通線)
 4位 尾張一宮 4.04点(JR東海道本線)
 5位 徳重 3.99点(地下鉄桜通線)
 6位 車道 3.96点(地下鉄桜通線)
 7位 岡崎 3.93点(JR東海道本線)
 8位 一社 3.92点(地下鉄東山線)
 9位 茶屋ヶ坂 3.79点(地下鉄名城線)
 10位 勝川 3.68点(JR中央本線)

 なお、前回にあたるランキングは2019年に発表されており、
 愛知ではなく東海地域を対象としていました。
 参考として掲載します。

 

 <(参考)本当に住みやすい街大賞2019 in東海>(2019年8月7日)
 

 1位 高岳 4.07点
 2位 藤が丘 4.05点
 3位 徳重 4.03点
 4位 一社 3.97点
 5位 多治見 3.95点
 6位 茶屋ヶ坂 3.94点
 7位 西春 3.91点
 8位 日進 3.89点
 9位 中津川 3.87点
 10位 吹上 3.85点

 

2023年ランキング上位の街について

 2023年のランキングの上位の街について解説します。
 今回のメルマガでは1位から4位までの街を解説し、
 次のメルマガでは5位から10位までの街を解説します。

 評点や不動産価格はランキングの内容を抜粋しましたが、
 それぞれの街の解説コメントについては、
 弊社がこれまで「東海地方の不動産の注目エリア」でとりあげてきた
 内容も踏まえて、独自の解説を加えています。

 

【1位 東海通 総合4.25点】

  住環境4.00点、交通の利便性4.30点、教育・文化環境3.45点、
  コストパフォーマンス4.65点、発展性4.85点 

  地下鉄名港線の東海通の駅がある場所には、
  以前は東邦ガス港明工場などがありました。
  この跡地を利用して、2017年に
  「ららぽーと名古屋みなとアクルス」が開業。これを受けて、
  マンション、商業施設、飲食店が続々と生まれています。

  「住環境」「交通の利便性」「コストパフォーマンス」「発展性」が
  高く評価されています。

  「住環境」は、ららぽーと名古屋みなとアクルスをはじめ、
  周囲には複数の店舗があり、また、近隣には
  温浴施設のキャナルリゾート、名古屋港水族館や
  レゴランド・ジャパン・リゾートなどの施設もあります。
  全体的にほとんどの施設が新しく、住環境は良好です。

  「コストパフォーマンス」が特に高く評価されています。
  3LDKの新築マンションが3,000万円台からと
  名古屋都心部へのアクセスを考慮すると、かなりリーズナブルです。

  「交通の利便性」は、東海通駅から栄駅までは15分、
  名古屋駅までは金山でJRに乗り換えて15分で行くことができます。

  「発展性」は、近隣の名古屋競馬場跡地で再開発が進行中です。
  2026年には、第20回アジア競技大会の選手村となった後、
  再開発されて、商業施設や分譲マンション、高校などが整備され、
  2028年頃のまち開きを予定しています。

 

【2位 藤が丘 総合4.12点】

  住環境4.50点、交通の利便性3.80点、教育・文化環境4.00点、
  コストパフォーマンス3.60点、発展性4.72点

  2019年のランキングでも2位と従来から評価が高い街です。
  地下鉄東山線とリニモ(愛知高速交通東部丘陵線)の
  始発・終点駅でもあります。

  「住環境」「教育・文化環境」「発展性」が高く評価されています。

  「住環境」は、台地に広がる閑静な住宅街です。
  駅周辺にはスーパーマーケットやドラッグストアもあります。
  リニモ沿線の「イオンモール長久手」や「IKEA長久手」
  にも近く、住環境は良好です。

  「交通の利便性」は、地下鉄東山線で
  藤が丘駅から栄駅までは22分、名古屋駅までは26分です。
  リニモも利用できるため便利です。

  「教育・文化環境」は、地下鉄東山線の沿線付近に
  県立千種高校や市立菊里高校、愛知淑徳中学・高等学校などがあります。
  周辺には、愛知医科大学や、愛知淑徳大学長久手キャンパス、
  愛知学院大学日進キャンパスなど、複数の大学もあります。

  「コストパフォーマンス」は、
  3LDKの新築マンションの価格は4,000万円前後からで、
  千種区の中では割安です。

  「発展性」は、2022年秋にはリニモ沿線に
  「ジブリパーク」が開業し、今後も拡張が予定されています。
  地下鉄東山線からリニモへの乗り換え客が増えることによる
  発展への期待が高く評価されています。 

 

【3位 丸の内 総合4.07点】

  住環境4.10点、交通の利便性4.72点、教育・文化環境3.65点
  コストパフォーマンス3.20点、発展性4.68点

  丸の内は地下鉄桜通線・鶴舞線の駅です。
  「住環境」「交通の利便性」「発展性」が高く評価されています。

  「住環境」は、日常の買い物は
  セントラルパークのスーパーマーケットや、
  栄のドラッグストア、飲食店や小売店を利用することができます。
  医療施設も名古屋医療センター、名城病院、中日病院など
  充実しています。

  「交通の利便性」が高く評価されています。
  丸の内は名古屋と栄の間に位置する名古屋の中心地であり、
  様々な方面へのアクセスが容易です。

  「教育・文化環境」は、複数の学校に通学が可能です。
  愛知県図書館や名古屋城、愛知県芸術文化センターなどの
  文化施設へもアクセスが容易です。
  丸の内の北にあたる名城公園駅の近くには、
  2020年に愛知学院大学名城公園キャンパスが、
  2022年には名古屋造形大学がオープンしました。

  「コストパフォーマンス」の評価は高くはありません。
  3LDKの新築マンションの価格は5,000万円台~9,000万円台と
  高めで、1億円を超えるマンションもあります。

  「発展性」は高く評価されています。
  久屋大通公園では2020年9月に「RAYARD Hisaya-odori Park」
  が開業しました。
  栄では中日ビルをはじめ、複数の再開発が進んでいます。
  名城公園には2025年夏に愛知国際アリーナが開業する予定です。
  三の丸地区でも庁舎建て替えによる再整備が検討されています。

 

【4位 尾張一宮 総合評価4.04点】

  住環境4.38点、交通の利便性3.80点、教育・文化環境4.04点、
  コストパフォーマンス4.00点、発展性4.00点

  尾張一宮駅はJR東海道本線の快速・新快速の停車駅であり、
  名鉄名古屋本線と名鉄尾西線の2路線が交わる
  名鉄一宮駅とも隣接しています。
  2018年に駅周辺の容積率が緩和されたことを受け、
  駅周辺にマンションが増加しています。

  「住環境」「教育・文化環境」「コストパフォーマンス」「発展性」
  が高く評価されています。

  「住環境」は、駅周辺には市役所、図書館、商業施設が
  集まっており、駅近くには商店街もあります。住環境は良好です。

  「交通の利便性」は、尾張一宮駅からは名古屋駅まで
  JR東海道線快速で11分と、
  名古屋都心部へのアクセスは名古屋市内と遜色ありません

  「教育・文化施設」は、高校は県立一宮高校をはじめ
  市内には12の高校があります。
  市内には保育園、幼稚園も多く、待機児童ゼロを達成しています。
  駅の近くには尾張国の「一の宮」として由緒ある真清田神社
  (ますみだじんじゃ)があります。

  「コストパフォーマンス」は、
  3LDK新築マンションの相場は4,000万円前後と、リーズナブルです。

  「発展性」は、2022年2月には一宮競輪場跡地に
  スーパービバホーム一宮店がオープンしました。
  2022年10月には駅構内のアスティ一宮がリニューアルしました。
  駅前には「尾州ビレッジ」という店舗群が整備されています。
  今後もマンションの増加を受けて発展が期待されます。

  さて、今回はアルヒが2023年3月1日に発表した
  「本当に住みやすい街大賞2023 in愛知」のランキングと
  1位から4位までの街について解説しました。
  次回のメルマガでは5位から10位の街について解説します。

 

 【出典】

 ・「ARUHI presents本当に住みやすい街大賞2023 in愛知」2023年3月1日
  https://www.aruhi-corp.co.jp/cp/town_ranking/aichi/
 ・「ARUHI presents本当に住みやすい街大賞2019 in東海」2019年8月7日
  https://www.aruhi-corp.co.jp/cp/town_ranking/tokai/

 

この原稿は名城企画株式会社が発行する「名古屋・東海収益不動産NAVIメールマガジン」の
2023年3月20日発行分の転載です。